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コーヒーポリフェノール|歯周病の進行を抑制する可能性

  

こんにちわ!KENG(ケングー)@Grimpeur_KENG】です。

 

珈琲が私達の体に及ぼす効用や影響は様々であり、現在も日々研究が進められていますが、まだまだ不明な点が多いのも事実でございます。

 

 不明な点が多いことは、一方で魅力的でもあるのですが、今回はそんな珈琲が体に及ぼす影響について面白い記事を見つけてきました。

 

ある雑誌で珈琲に含まれているコーヒーポリフェノールが歯周病の進行を抑制する可能性について言及した論文があったので、自分なりに整理してみましたのでこの場をお借りして皆さんに紹介していきたいと思います。

 

そもそも「歯周病」とは?

解剖学的な歯周組織の図

私達の歯は、歯ぐき」や「といった〈歯周組織〉と呼ばれるものによって支えられています。

 

普段、私達は食事の後に歯磨きを行うことで衛生状態を保っていますが、歯磨きをしないまま放置すると、口の中の衛生状態がどんどん悪くなり、細菌が繁殖するのに最適な環境になってきてしまいます。



この多量に繁殖した細菌の感染によって起こる炎症性疾患のこと歯周病と呼びます。

 

そして歯周病には大きく歯肉炎歯周炎という2つのカテゴリーにわけることができます。

 

歯肉炎のメカニズム

上の図を見て下さい。歯と歯ぐきの境目にある溝のことを「歯肉溝」と呼びます。

 

この歯肉溝に多くの細菌が停滞(歯垢の蓄積)すると、私達の身体はその細菌を排除するための免疫システムを発動させます。

   

血管を拡張させ、白血球がたくさん通れるための道を作り、細菌がいる現場にたくさんの白血球を到着させて、白血球が放出する活性酸素細菌を排除するのです。

 

この働きの結果、歯ぐきが赤くなったり、腫れたりする「炎症」という反応が起こります。

 

炎症」は細菌を排除するために起こった生理的な生体防御反応と呼べるでしょう。

 

この歯ぐきに炎症が起こった状態を歯肉炎と呼びます。

 

歯周病のメカニズム

炎症」という生理的な生体防御反応は、細菌を排除するために必要なことですが、その状態が長く続くことは、私達の身体にとって良いことではありません。

 

炎症」が長引くと、白血球が放出する活性酸素は、細菌だけでなく、私達の組織を酸化させて傷つけ、さらに大きな「炎症」を引き起こしてしまうからです。

 

炎症」が拡大すると歯ぐきが赤く腫れるだけではなく、歯を支えている骨にまで影響し、徐々に骨を溶かしてしまいます。

 

この状態を、歯周炎(歯槽膿漏)と呼びます。

 

歯周炎に罹患し、病状が進んでしまうと、しだいに歯が動くようになり、歯が抜けてしまうのです。

 

歯周病の原因は細菌。その解決策は?

歯周病の原因は、細菌です。

 

台所のシンクの汚れを思い浮かべてください。

 

あのシンクについたヌメヌメとした汚れは水をかけただけじゃ落ちませんよね?

 

スポンジやたわしで擦らないと、なかなかヌメヌメとした汚れは取り除くことはできないと思います。

 

歯についた細菌も同じです。

 

基本的には歯磨きなどで汚れを擦って除去することが、歯周病を予防・維持する最善の方法なのです。

 

歯磨き以外の方法で、歯周病をコントロールすることは可能なのか?

現在、歯周病をコントロールするには、①歯磨きによるセルフケアと、②歯医者さんでの定期的な専門的ケアが重要と位置づけられています。

 

しかし近年、歯磨き以外の方法で、歯周病をコントロールすることはできるのでは?といった考えが注目され始めています。

 

その考えのきっかけとなったのが、白血球が出す活性酸素です。

 

活性酸素は、紫外線や、大気汚染喫煙アルコール身体的・精神的ストレスなどの因子によって私たちの体の中で多く発生することがわかっています。

 

そのようにして発生した活性酸素『胃炎・胃潰瘍・白内障・ガン』など組織破壊系の病気を招いたり、老化を促進する作用があることもわかってきました。

 

そして、このような病態生理を、歯周病も同様に呈することがわかってきたのです。

 

白血球が放出する活性酸素は歯周病の原因である細菌を排除しますが、同時に私達の身体の組織も酸化してダメージを与え、「炎症」をさらに引き起こすネガティブな要因にもなっています。

 

そこで、この活性酸素をコントロールすれば、補助的にでも歯周病は抑制されるのではないか?とする考えが出てきたのです。

 

珈琲に含まれるコーヒーポリフェノール

健康志向になってきた人類は、私達の体の中で発生する過剰な活性酸素を抑制するために、環境問題に取り組むようになったり、禁煙や適度なアルコール、労働環境の整備などを意識するようになりました。

 

さらに老化を抑制するアンチエイジングを期待した化粧水だけでなく、スーパーフードという活性酸素に拮抗する抗酸化物質を多く含む食品にも近年注目するようになりました。

 

抗酸化物質と呼ばれているものには、ビタミンCビタミンEフラボノイドといったものがありますが、一般的には、赤ワインチョコレートに含まれているポリフェノールが、嗜好品として私達の生活の中で親しまれていると思います。

 

そんな食品の中に含まれている抗酸化物質が注目されている昨今、珈琲に含まれるコーヒーポリフェノールにも注目が集まっています。

 

実際に、珈琲に含まれるコーヒーポリフェノールにはクロロゲン酸フェルラ酸p-クマル酸などがあり、これらが強力な抗酸化物質であることは研究の結果十分に認知され始めています。↓↓

Lopez-Garcia, E.; van Dam, R.M.; Qi, L.; Hu, F.B. Coffee consumption and markers of inflammation and endothelial dysfunction in healthy and diabetic women. Am. J. Clin. Nutr. 2006, 84, 888–893

 

しかも、珈琲ほど抗酸化物質が多く含まれた飲料はないだろといった論文も見つけました。↓↓

Coffee is number one source of antioxidants American Chemical Society 28-Aug-2005

 

では、抗酸化物質を豊富に含んだ珈琲を飲めば、過剰に発生した活性酸素を抑制してくれるので、歯周病の進行も補助的にでも抑制する効果があるはずだよねぇ?

 

じゃあ実際に珈琲が歯周病に効果をもたらすのか調べてみようよ!っといった形で行われたのが次の研究です。

 

珈琲の摂取量と重度歯周炎との関係

Severe Periodontitis Is Inversely Associated with Coffee Consumption in the Maintenance Phase of Periodontal Treatment. Nutrients 6:12, 4476

 

 2014年に岡山大学から発表された珈琲の摂取量と重度の歯周炎に関する論文です。

 

歯周病は活性酸素との関連が深いけれど、実際に抗酸化物質が含まれた珈琲を飲んだら

歯周病を治すことができるんじゃないの?それを検証してみましたよ!っといった内容です。

 

2013年6月から2013年12月までの期間、岡山大学病院予防歯科部で慢性歯周炎患者(平均年齢66.4±9.9歳)430人を募集し、除外基準に基づき16人を除外し、414人の患者を研究の対象としています。

 

 この研究のすべての対象者はすでに1年間以上歯周病に対しての治療を行っていて、さらに歯磨きの頻度も1日2回以上と十分に病状が維持された集団です。

 

これらの対象者に珈琲をどれくらい飲んでいるかアンケートを実施して統計をとったところ、以下のような研究結果となったそうです。

 

「1日1杯以上の珈琲を飲む群が、1日1杯未満の珈琲を飲む群よりも、重度の歯周炎の有病率が低いことが示唆された」

 

おおおおおおおお。

 

ということは、珈琲に含まれる抗酸化物質が歯周炎の進行を抑えることができる可能性があるのかと期待してしまいますよね?

 

しかし、この論文ではこんなことも述べられていました。

 

「重度の歯周炎の有病率は低かったけれど、中等度の歯周炎の有病率では、1日1杯以上の群と1日1杯未満の群では有意差は認められなかった。」

 

一見するとやっぱり効果ないのかなっと思ってしまいますが、考えように(見方に)よっては、中等度歯周炎の状態で放出される活性酸素は、私達の体には必要な活性酸素であり、過剰な活性酸素ではないと推測できるかもしれません。

 

いずれにしろ、珈琲に含まれるコーヒーポリフェノールが歯周病の進行を抑制する確たる証拠としてはまだ不十分なので、私達ができることは歯磨きの習慣を怠らずに継続していくことが必要だというのがわかりました。

 

しかし今回の研究では、募集した地域、実施されたアンケートの信憑性や、歯磨きの質の高さ、人種間、珈琲の飲み方など、もう少し研究の内容を検討する余地はまだあると思います。

 

著者らも検討の余地について同じように言及しているので、今後の発見と活躍に期待したいですね。

 

まとめ

今回は、珈琲に含まれるコーヒーポリフェノールが歯周病の進行を抑制する可能性に関して調べてみました。

 

珈琲は、私達の体に及ぼす効用以外にも、栽培、輸出、保管、焙煎、抽出など、まだまだ勉強したり、研究したりすることがたくさんあって、本当に話題に尽きません。

 

これからも少しずつ少しずつ、珈琲の可能性について調べていきたいと思います。

 

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